第1章

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案の定結婚式に集まった友人たちは、相変わらず子供の話でひとしきり盛り上がり、夫の愚痴をこぼす。 そして話が尽きると今度は私に話の矛先を向けた。 「ねぇ、藍子は結婚しないの?」 「もう何年だっけ? 例のイケメンな彼氏」 「そろそろ3年かな。でもお互い仕事が忙しくて……」 「そんなこと言ってると、すぐ40歳になっちゃうわよ」 「そうそう、子育ては少しでも早いうちにした方がいいって」 「相手の人なんて名前だっけ」 「紫音?」 .
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