729人が本棚に入れています
本棚に追加
/350ページ
安岡さんと5人の演劇部員は2人ずつに別れると、悠久と龍一郎と聖をそれぞれ部屋の隅に追い詰めた。
「さあ、脱いで」
安岡さんに指示された悠久は仕方なくトランクス1枚になる。
ハイと手渡されたのは綺麗な水色のドレス。
こんな細いの入るのかな……と不安に思いながら足を通すと、グイッと引き上げられ、あっという間に着せられてしまった。
「吉野君、やっぱり細いわね。鎖骨もきれいだし、これなら大丈夫」
今まで着たことのない肩が出たデザインを気にしてると、オフショルダーと言ってこれが正解だから慣れてと言われてしまう。
━━肩を出したままなんて、女の子って大変だ。
そんな風に思っていると、椅子に座らせられてパパっとメイクまでされてしまった。
「思ったより化粧映えするね。びっくりした。元がのっぺりしてるからかな」
悠久は、誉められたようなけなされたような感想を言われてちょっと落ち込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!