トンネルの向こう側

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“俺が見えるのか?” そんな声が聞こえた気がした。 犬はある程度見つめると路地へと入っていった。 何でだろう、ついて行った方がいいような気がする。 「あや、大丈夫?」 「ごめん、用事思い出した!先帰るね!」 私は友達を残し犬が入っていった路地へと入っていった。 路地は一本道だが長く薄暗い。 少し不安になってきた。 進んでいると曲がり角に差し掛かった。 曲がってみると少し離れたところに先ほどの犬が座っていた。 “人間よ、俺が見えるのか?” そんな声が頭の中に響いてくる。 私はゆっくり頷いた。 “面白い、着いてこい” すると犬はゆっくりと歩き出した。 路地を進むと人ひとり通れるくらいのトンネルがあった。 “面白いものが見たければ付いてくればいい” 犬はそのトンネルの中へと入っていった。 「ここを通るの・・・」 でも見てみたい。 私は意を決して中を通った。 トンネルの奥はだんだん広くなっていって通りやすくなっていった。 段々と光が見えてきた。 トンネルを抜けるとそこには・・・。 「街・・・?」
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