コラボ:骨董品とお茶会を、の補完

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コラボ:骨董品とお茶会を、の補完

刃をかわして距離をとると、白衣の男は黒いプッシュダガーを見せつけるように弄んだ ユフィール「…予定通り…いやはや、気配はきちんと消したつもりだったんですけど」 歪んだ薄い笑みを浮かべ、彼は一段階低い声で ユフィール「とすれば…ボーヤの異能は『探知系』でドでしょ?」 と嘲笑った 「だから、なに?」 反面、ナイフを構えたままで矢貫音操は柳眉を軽く吊り上げる 「分かったところで避けられないでしょ?おじさん、見たとこ弱そうだし」 「仰る通り!」 カカカッっと、何が愉快なのか喉の奥を鳴らして、やはり白衣の男は笑った。 「自分、デスクワーク主体でフィールドワークは得意じゃあないんですよ。そっちの天使さんも、武器からして戦闘特化型じゃなさそうですが…パートナー無しじゃあ私では魔法で競り合うのも難しい」 「…随分ペラペラ喋るな」 タランチュラが低く口を開けば、白衣の男は片方しか見せない目を細めた 「情報小出しにしたって非効率じゃないですか?それに、そっちも気づいてるでしょ?」 へらへらと答える態度にタランチュラが舌打ちをする 「さっき『タランチュラ先生』と呼ばれてましたが…いやいやまさかと思いましたよ。 学園教師の中に『タランチュラ・ホーク』という名前を見つけた時には偶然かと思いました」 タランチュラは、男と一定の距離をとったままでいる矢貫音操に、手振りで下がるように伝えた 「センセーの名前が何だというの?」 「…つまり、このクライベリアルも俺同じ…回復面を重視したタイプ、そうだろ?」 さも楽しげな男を、翼の隙間から覗く金の目が睨む 「天使さん、言葉足りてませんねぇ?」 男は、口許に手をあてて笑いながら、やはりダガーを弄びながら、矢貫音操に目線を写した 「昔、まだ天使がどうにかこうにか造られ始めた頃。天使には同じ型は揃えて同じモノの名前をつけた時期があった。 攻撃型の特定タイプには宝石の名前、魔法でも属性タイプには天候の名前 タランチュラ・ホークは…昆虫の蜂の名前。回復重視の天使につけられた名前です」 さも楽しげな男を、翼の隙間から覗く金の目が睨む 「つまり、ね?同型も、同型。私は、そこ天使さんのタイプ…蜂の名を着けられた天使を基盤にカスタムを重ねた後継機ですよぉ…」 そういってから、彼は演技めいた手振りで数歩前に出てから、恭しく頭を下げる 「お初にお目にかかります。骨董品のご先祖様?」 【了】
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