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太陽が削られて、淡い山吹色が辺りを包む。
この街の夕暮れは、どこよりも綺麗だと私は思っている。
「ばいばーい」
友達と別れて1人帰宅路を歩いていると、小学生3人が横に並んで歩くのが精一杯ほどの道から1台の引越しセンターのトラックが出てきた。
こんな田舎町に引っ越してくる物好きもいるものなんだと思いながら歩き続ける。
あまり聞き慣れないエンジンの轟音が耳元を掠めたとき、まだ私は知らなかった。
あのトラックが運命を運んできたということを。
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