1353人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
くじを引くために月先生を探せば、なぜか2‐Sと書かれたプラカードを持った保険医の音琴先生と、その横でエミリーちゃんを抱えている月先生を見つけた。
見た目がホストなはずなのに、エミリーちゃんを抱えてても様になってるのはなんでだろう?
やっぱり、瑠衣君や夢兎君が言うみたいにこれだから顔がいい奴はってことなのかな?
そんなことを考えながら、夢兎君に手を引かれてくじ引きの列の一番最後に並ぶ。
一列に並べと言われたわけでもないのに、全員が自然に並んで、くじを引いてすっと横にはけるのを見てると育ちの良さを感じる。
といっても、ここ以外の高校生がどんなものかを知らないし分からないんだけどね。
でもまぁ、さすがにここまで綺麗には並ばないと信じたいな。こんな軍隊の行進みたいに綺麗に並ぶのが普通なら息苦しくて仕方ない。
「暁ちゃん、大丈夫ぅ?」
いつの間にか立ち止まっていたみたいで、夢兎君が心配そうな顔で覗き込んでいた。
「あ、うん。大丈夫」
僕は思っていたよりも立ち止まっていたらしく、前の人とかなり間が空いてしまっていたため、急いで距離を詰める。
僕たちの前にはあと数人しかおらず、すぐに順番が回ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!