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いよいよ恐れに堪え兼ね、リナは蒼白な顔で叫んだ。
「ナギサ!もうこの部屋出よう!?」
「うん、フロントの店員に・・・・・・ッーー」
言いながら荷物を持ち、一緒に立ち上がろうとした時。
ーー・・・・・・ゥゥゥウアアアァアアア・・・・・・!!
まるで、出て行くなとでも言っているかのように、男の呻き声が一層大きくなった。
「いやだ・・・・・・ッ!怖い!!」
両手で耳を塞ぐリナ。
最早、スピーカーから聞こえているというよりも、この室内で叫んでいるような・・・・・・
一瞬、部屋を見渡した私の視界に大きなモニターが映った。
そこに映し出されていたもの。
「リナ・・・・・・!あれ・・・・・・」
私の震える指をリナの視線が辿る。
そこには。
「いやッ・・・・・・きゃああああ・・・・・・ッ!!」
真っ暗なモニターの画面中央。
青白い顔の男が、怒りとも苦しみともつかない形相で叫び狂っていた。
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