24人が本棚に入れています
本棚に追加
それを見た刹那、さらなる恐怖が私達を襲う。
「何で!?揺れてる・・・・・・っ!ソファが・・・・・・!!」
「もういやだぁ・・・・・・!!早く・・・・・・逃げよう!」
座っていた椅子がガタガタと揺れ動く。
信じられないが、大地震でも起こったかのように、立ち上がろうとする私達を阻んできた。
それでも何とかドアの前に辿り着き、ノブに飛びついた。
・・・・・・が。
「開かない!!ナギサ、ドアが・・・・・・!」
「かして!」
ガチャガチャとノブを動かし、涙声で必死に訴えるリナ。
私も一緒にノブに手を掛け開けようとするが、びくともしない。
間違いなく、押して開けるタイプのドアなのだが。
ーーゥウゥウウ・・・・・・アァアアァアアア・・・・・・!!!
背後に感じる、呻く男のおぞましい気配。
ゾクリと背筋が凍りついたその瞬間ーー
「開いた・・・・・・!!」
「行こう、リナ!」
私達は転がるように部屋を飛び出した。
最初のコメントを投稿しよう!