『カラオケ店に棲む亡霊』

6/7
前へ
/30ページ
次へ
フロントまで一目散に駆け、男性店員に訴えた。 「あのッ!部屋が・・・・・・何かおかしいんです!!変な声がして・・・・・・!」 必死の形相だったのだろう。 起こった出来事をかいつまんで話すと、「様子を見てみましょう」と部屋に来てくれた。 三人であの部屋のドアの前に立つ。 店員は私達の前に出て、ノブを回した。 問題無く開くドア。 一度中を覗き込んでから、室内へ踏み入る店員。 「特に変わったところはないみたいですが・・・・・・」 その声に、私達も怖々室内を覗き込む。 ポップな曲が流れている有線。 モニターにはカラオケランキングの映像。 もちろん、ソファが動くこともなく。 部屋を変えるか聞かれたが、そんな気分には到底なれず、K**を後にした。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加