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ヂャフダイ・シェーカー
183年9月13日
AM9:00
規律と秩序の国、イルクテージ。この日、ある街の役場の壁に真新しい白の貼り紙が貼られた。
同じ街、一人の若者が路地を歩いていた。彼の名はヂャフダイ。細々と靴屋を営んできた父をこの夏に亡くし、年老いた母を養うために職を探していた。
彼は自分の状況を顧み、ため息を吐き出した。
「靴を作るしか能がない俺に仕事なんて見つからないよな……
と言って、このご時勢に靴屋なんて流行らないし」
トボトボと進む彼の歩みは止まらない。足は自然に街の中心、すなわち町役場の方に向かってく。
程なくして目の前に迫った役場の壁に足を止め、彼は目線を上げた。黒い壁に映える真白の貼り紙が目に留まった。
183年9月25日
PM2:00
「名前は?」
「クローム・ギプソン」
「生年月日」
「158年の4月6日よ」
「いいだろう、入国の目的は?」
「通るだけです、この向こうのレブネフに用があって……」
グレーで短い髪に白のスカートをはいた女性。はたから見る限り特に問題はなさそうだ。
上官もそう判断したらしくパスポートに認可のハンコを押す。
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