計画と引き金

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「ここはっ・・・!?」 アラン達は困惑していた 結界を破り、城の敷地内に侵入したところまではよかった 魔族を気絶させながら進み、城に入っていく 意外にも抵抗してきた魔族は少数であった そもそも他の魔族は中から出てこず、幹部達も出てこない 前線で勇者達が戦えば必ず出てくるとふんでいた予想はあっけなく外れてしまったのだ 城に入ってすぐ、そこは大きな広場だった 上に、体育館のギャラリーのような広場を囲むように作られた通路が設置されている 「しゃれてるじゃないか・・・ 恭介は今はいない・・・幹部達はどこだ!!」 『うるさいの・・・』 どこかから声が聞こえてくる アラン達、そして、その後続の兵達はその声に少なからず動揺を示す 上を見上げると、 「こいつは・・・?」 「面識がなかったか・・・? 恭介が一番に信頼している魔王軍の幹部だ 砂漠であって以来だな! 出てこい!ナノちゃん!」 『何度言ったらわかるのか・・・ 気安く呼ぶな!! 私の名は恭介がよこした名じゃ!! 貴様ごときが呼んでいい名ではない!!』 「そんなこと・・・ 下だっ!?皆!!飛べっ!!」 アラン達は不意に下からの違和感を感じ、思い切りジャンプした 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 兵達は一瞬にして床に現れた巨大な黒い口に吸いこまれていく 猛獣のような牙を携えたその口は、ガリガリと噛み砕くように咀嚼しながら兵士を飲み込む 「これは・・・!?」 「皆!!」 アラン達は、なんとか頭上の通路に飛び上がることができた 『はははははは!! 面白いのぉ さすが恭介のトラップじゃ!』 通路は、五角形になっており 各々が、その五角形の角の部分に立っていた 「アラン!!こいつは一人だ!! 全員で戦えば必ず倒せる!!」 『おや、女の子一人ににそれはきついじゃろ?』 「お前は普通じゃない!! 魔力でわかるんだぜ!!」 「遠慮なんかしてられません!!」 『やれやれ、じゃの』
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