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人間達は城の前で戦っていた
城に入った兵達が突如として闇にのまれたこと
そして、勇者のパーティーが消えたことにより生まれた不安
更には覇邪の登場という予想外の出来事に、城への侵入がかなり困難かつためらわれるものになっていたからである
「キシシシシッ!
さすがは覇邪だなぁ・・・俺らが動くまでもねぇ」
「そうだな
だが・・・恭弥が帰ってきたらしい」
2人の魔族は城の窓から外の様子を眺めていた
覇邪か人間を蹴散らす様はなんとも爽快だが、恭介の帰還にゲイルは少々顔を歪ませる
「何っ!?グレイル!そりゃあ本当か?
なら奴の指示待ちってことになるなぁ」
ゲイル達は自分達に出番がないかもしれないとやや落ち込む
「ん?おいっ!ゲイル!!あれ!」
「ん?なんだ?
・・・おっ!?」
ゲイル達は上を見上げたすると
城のてっぺんに、恭介らしき人物が立っていた
(なんだよ・・・精霊、いねえじゃねえか
何をしてるんだよ・・・)
「おい!愚かな人間共よ!退け!」
「っ!?恭介!何を言っているんだぁ!?」
「せっかくの好機だろ!」
「うるせートカゲにのろけクソ男
お前らが束になっても覇邪には敵わんことくらいわかるはずだ!
だからここは退け!無駄に死ぬことはないだろう!」
「ぐぅ・・・!
ひけぇ!ひけぇ!!」
その言葉により、破邪の攻撃は止まった
ラングレスの指示を仰ぐ間も無く人間達は逃げていく
「ははは・・・これでいい・・・」
(ガルグバス、ホワイティ応答しろ・・・)
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