計画と引き金

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「な、なんのためにそんなことを」 「もし、俺達が戦えば勝敗が決しなくてもどちらも無事では済まない そうすれば、俺は必ず新たな戦力である精霊に手を出すと踏んだんだ その間に、こいつは俺達をまとめて殺す準備をしてたのさ実際、俺は精霊の元へ足を運んだ だからついでに、お前の計画をやりやすくしてやろうと思って戦争を起こせと言ったんだ 俺の言いつけなら、裏切り行為にならずに城攻めれるもんなぁ? ノリノリでやってくれたぜ・・・!」 「まとめて殺す・・・だと?」 「そう、この城に邪魔者たる勇者のパーティ そして、俺を含めた魔王軍幹部を全員集め一気に爆撃し吹き飛ばそうとしていたのさ・・・」 (そこまで、バレているとは・・・ にしてもです・・・ 私をすぐに殺さなかったのは・・・失敗でしたね 私には・・・まだエクスプロージョンが、あります あなた達は城の中・・・ 全て・・・吹き飛びますよ・・・) 伝達兵はすでに殺され倒れている リリィはラングレスに苦痛を与え続けている しかし、それでもなおここまで喋れるのは、エクスプロージョンの余裕があるからだろう 「そう、うまくいくかねえ? それによ、肝心なことをわすれてるぜお前・・・誰から貰った?マジックキャリー・・・」 (それはもちろん、あなたか・・・ら・・・) ラングレスは気づき始めた そして顔が青ざめていく 「お前に渡すわけないだろ! 大事な箱をよ! お前が入れ続けた魔法は、全部俺のマジックキャリーの中に転送されてる つまりお前は俺のために、大量の超強力爆弾を作ってくれたわけだ! 滑稽だなあ!! お前の野望はぁ? ここで、ジ・エーンド」 (・・・そ、そんな) 「安心して死ね・・・じゃあな・・・」 そこで映像が切り替わる そこには様々な死体が転がっていた 焼死体、水死体、バラバラの死体、串刺しの死体 「皆・・・!!」 「誰がやったかはわかるよな?」 当然精霊長達だが、姿が見えない 「そんな・・・精霊達全員が・・・ くそっ!!」 アランは檻で暴れだす 「浅はかな奴ら 精霊だからって皆清らかなわけじゃあねえぜ? 暴れるなよ、次を見ようじゃねーか」 恭介は隣の映像の前に立つ、そこには龍のような風貌の男と狼男が戦っていた
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