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「まずはどうしてほしい?」
恭介はおもちゃを前にした子供のように、楽しそうにグルグルとアランの周りを歩き回る
「黙れ!
お前の思惑通りにいってたまるか!!」
恭介はアランにすれすれまで顔を近づけて言う
「こういのはどうだ?」
恭介は手をノーティに向ける
手が化け物のような形に変わっていく
手だけ第二形態に変化させているのだ
「ふふふふ・・・・」
「何を・・・?っが!?」
鎖が急に重くなる
ノーティに重力操作の魔法がかけられているのだ
「はははははは・・・」
「ぐぅ・・・!」
いかにアランといえども耐えられる重さには限界がある
腕、額、脚、ありとあらゆる場所に血管を浮かばせ、歯を食いしばり、なんとか鎖をキープする
『こんなのはどうじゃろうか?』
「なんだ?」
ナノが楽しげに近づく、そして鎖に触れた
『[ヘルニードル]』
「ぐっがぁぁぁぁ!!」
鎖から突如太いトゲのようなものが生え、アランの手を貫いた
アランの手からは血が流れ出る
鎖の下にポタポタと血が垂れ、小さな血溜まりを作り始めた
「さすがナノだな
痛々しいことを・・・考えてくれる!」
恭介が、勢いよく鎖を握る
すると、そこから鎖が真っ赤になり発熱し始める
「うぎぁぁぁぁぁぁ!!」
アランは痛みと熱さに悶絶する
しかし離すことはできない
その手につかまされた仲間の命、簡単には捨てられない
「何で離さないんだよ・・・離せばいいじゃないか?
お前が苦しむことはないだろ?
自分のために他人を殺せばいいだけじゃないか?ん?」
恭介はアランの耳元でささやくように語りかける
まさに、悪魔の囁き
苦しみからの解放を促す、甘美な誘惑
「黙れ・・・!!」
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