正しく勇者を殺すには

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「撃てよ~ 早くさぁ ゲームはリズムよくだぜ?」 「うぅ・・・!」 恭介が、アランの首元に剣を当てる アランは、再び銃を構えた 自信に溢れた表情は見る影もない だらだらと汗をかき、涙と鼻水で顔はぐちゃぐちゃだ バァン!! 「はぁっ・・・はぁっ・・・」 ピーーーーーー 「っ!?」 ゴイルについている爆弾が赤く光り謎の機械音を発する ピ・・・ピ・・・ピ・・・ピ・・ピ・・ピ・ピ・ピ・ピピ ピピピピピピピピピピピピ 「はぁっはぁっ・・・はぁっはぁっ!! 待て・・・待て待て待て!!」 徐々に機械音は早くなる 「・・・弾ける」 ッパァァァァァァァァァン!! 「・・・・っ!?」 ゴイルは首から上だけが綺麗にはじけとんだ 辺りを赤く染め、焦げた臭いを発している アランの足元にはゴイルの眼球がコロコロと転がってきた 「はぁぁぁぁ・・・」 アランは膝から崩れ落ちた 「綺麗だったねぇ!! こんなすごい花火はそうそう拝めないぜ!?」 「なんで・・・なんでこんなことを・・・ どうして・・・ここまで・・・」 アランは涙を流す 力なくうなだれ、銃も落としてしまった 「どうして?決まってるだろ? 俺にはある欲がある どうしても見たい物がある そのためならなんだってする 人は欲にならどこまでも忠実になれるんだ・・・ こんな風に!!」 恭介は落ちていた銃を拾いなんのためらいもなく撃った 「あぁっ!!」 「ひゃはははははは!!」 ピーーーーーー ライルの爆弾が作動する 「待てっ!!待ってくれぇ!! 俺はまだ、まだぁ!!」 どんなに叫んでも爆弾が止まるはずはない ピピピピピピピピピピピピ
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