正しく勇者を殺すには

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「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」 『すごい魔力じゃ・・・』 (ぐぅぅ・・・何て力だ・・・ 初めてやるが、のまれそうだ・・・ だが、ここでのまれるわけにはいかない!) 恭介はは苦しみながら今までいた部屋を走って出て行った 『恭介ぇ!!』 「ぐるぁぁぁぁぁぁ!!」 恭介の身体が変異を開始する バキバキという異常な音を発しながら 目は白目を向き 口からは鋭い牙が伸びてくる 爪も黒く、太く、厚く、鋭い物に変わり 太くトゲがついた猛々しい尻尾はさらなる巨大化を開始した 頭から生える角はその本数を増していく 身体が大きくなり、天井をミシミシと軋ませ始めた 「がぁぁぁ・・・!!! ごるぁぁぁぁぁ!!!」 『恭介・・・!』 口まわりが前方につきだし獣のような顔立ちに変わり始める 耳も尖った形に変化した 恭介はその場にうずくまる 手で地面を掴む 手足が太くなっていく それと同時に四足歩行動物の体型に変化を遂げていく 巨大化は止まらない 身体が黒く変色し、濃く厚い体毛に覆われていく 「がぁぁぁぁ・・・」 『あぁ・・・あぁぁ・・』 恭介は魔王という言葉では生ぬるいと思ってしまうような恐ろしい化け物に変化を遂げた 4本足で立つ、巨大で、悪意と、恐怖を体現したような猪に姿を変えたのである
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