正しく勇者を殺すには

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魔王城から数百キロほど離れたとある町で、2人の男が見張り台に立っていた 「はぁ・・・」 「どうした? こんなときにため息なんかつくなよ・・・余計暗くなっちまう」 「勇者様がどうなったかと思ってな」 「たった一人で行ってしまわれたらしいからな 勇者様に強い不信感を抱く輩も多いと聞く 自分勝手なことだ」 「ん?おい・・・!? なんだあれ!?」 「あ?あ・・・あぁ・・・ ば・・・化けもんだぁぁぁぁ!!」 「ごぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 遠くから巨大な黒い怪物が凄まじいスピードで走ってくるのが見える 「あんな魔物.・・・見たことないぞ!」 「どうでもいい!! とにかく町にいれるな!! おい!!みんなぁぁ!」 恭介が町に近づいていくことを察知した町の警備団はぞくぞくと、集まっていく 『ぐぅ・・・止まれ!速いわ!! けっこう疲れるんじゃぞ!!』 ナノは恭介の後ろを走っていた 短距離走選手のようなファームで懸命について行っている 『あれは!町か! あそこを襲う気か!? くそっ!!私の苦労もおかまいなしか!! はぁっ!!』 ナノの背中から鳥のような翼が生える そして空を飛び恭介の横につく 本当に理性を失っているのか、リアリティ故か、恭介の攻撃は手を抜いている気配はないし、ナノの呼びかけにも全く答えない 「ごぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 『ぐうっ!!』 ナノが一瞬遅れた隙に恭介は町に向かって直進する 『まだまだぁ!!』 ナノはすさまじい勢いで滑空し、恭介に追い付いていく 「おい!!みんなぁぁ!!」 「なっ!?くそっ!! 皆で止めるんだ!! [ブレイズバーン]!」 「[アイアンハート]!」 「[ビリービースティング]!」 「[アイスボム]!」 人間側のすさまじい弾幕に真っ正面から恭介は突っ込んでいく 『ぐおっ!? 魔法撃ちすぎじゃろ!!? 私のことも考えい!!』 魔法が恭介直撃し巨大な爆炎をあげる その、爆発にナノも巻き込まれてしまった
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