正しく勇者を殺すには

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「がぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「なにっ!?」 「駄目だぁ!!止まらねえ!!」 恭介は煙の中から勢いよく飛び出す 無論、人間達の魔法ごときで止まる恭介ではない そのままスピードを落とすことなく突っ込んでくる 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 『させるかぁぁぁぁぁぁ!』 ドガァァァァァァン!! ナノがすさまじい勢いで、恭介の横顔にドロップキックを放つ 「がぁぁぁぁぁぁぁ!?!」 恭介は横に転がってしまう 「だ、誰だぁ!!?」 『私はナノ! 魔王の片割れじゃ!! 貴様ら!はよう逃げい!! こいつは魔王じゃ!! 貴様らの勇者様は死んでしまった!! この化け物が殺した!!そのかわりに魔王の力が暴走しておる!! こやつを止めれるのは私だけじゃ!! 魔王が求めた魔族と人間の平等社会のため! 生きて逃げてくれ!! 私がこいつを止めてやる! だから!!今は逃げい!! 』 ナノはもともと神だ その神々しさ、見目麗しさは言うまでもない その言葉が、人々に与える影響がマイナスなわけがない 「・・・わかった!! 皆にも伝える!! 頼んだぞ!!」 魔王の仲間という言葉が引っ掛かり少しためらうが、今はこいつを頼るしかない そう思いながら人間たちは避難を始めた
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