夢と希望<金と権力

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「またかよ どこだ?ここは」 『また、違う空間に飛ばされたようじゃな』 今度は先程とは真逆の白一色の空間が広がっていた 「おいおい、一日が一年になる部屋かよ ガルグバス!どこだ!ガルグバス!」 「彼ならいませんよ ここには・・・」 クスクスと笑い声が聞こえる 「誰だよ、今度は」 ため息をつきながら振り向くとそこには 服、肌、髪その他含めて全てが白い美しい女性が立っていた 色味があるのは美しく澄んだ青い瞳だけだ 「私は二次試験官のホワイティ」 「へぇ、ぴったりすぎる名前だな 次は何をすればいいのさ?」 「次は心の強さを見せてもらうわ ルールは簡単、私のところまで 【心を折られず来る】ことです じゃあがんばって下さいね・・・」 そう言った瞬間なにもなかった空間の地面が隆起しだした 「うお、なんだなんだ」 地面から隆起した壁は迷路になってしまった 「その迷路は、1257485654257458775通りの間違いかたがあります 時間は無制限、あなたの心が折れたと私が判断したら不合格です」 「数が果てしねぇな たどりつけんのか?」 「もちろん正解の仕方も3通りほどありますので それでは、ご健闘を・・・」 そうつぶやくと、ホワイティは消えていった 『まぁ、物は試しじゃ 解決策は歩きながら考えよう』 「そうだなぁ・・・」 「全然ゴールできねぇ・・・」 スタートしてから数時間 彼らは一向に状況を進展させれないでいた 『ふむ、これは不味いのぉ まさに八方塞がりというやつじゃ 上から見ようと思うたが、壁がどこまでも高くなる始末じゃ』 「はぁ・・・ この白がな、どうも神経をすり減らしてくれるんだなぁ」 『ゴールが見えん苦痛、というより景色が変わらんという苦痛じゃな』 「どうすりゃいいんだ・・・全く」 『確かに、短い時の中でしか生きぬ人間にはこの試練はつらいじゃろうなぁ』 「ほかのやつどうやってこれクリアしたんだ?」 『さあの さて恭介、私に考えがあるんじゃが・・・』
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