失くしたもの

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「まぁ・・・それだけじゃあなかったがな 世界を破壊するほどの力はやはり神の力を使えたら最良だった なんてったって馬力が違うもんなぁ そのためにナノを完璧に復活させた 後は見た通りさ」 『いつ・・・あんなものを・・・』 「あの爆弾か? お前にばれちゃいけなかったからなぁ・・・ お前の行動から調べる必要があった お前と初めて会ったとき 俺は子供っぽい奴だと思った そしたらお前は俺に失礼なこと考えてないか? そう言ったな」 『それが、なんだって言うのよ!!』 「その時点でお前が心を読むことは不可能だということは予測していた ちょくちょく来てお前の様子をうかがい様々な情報を手に入れ続けた その変な地球儀みたいなのとモニターで俺らのことを見てるのも知ってたさ つまり、仕掛けてる間 俺はそのモニターからお前の視線を外させなければならない そのためにはアイナスを俺につきっきりにさせればいい そのために俺が行ったこと、それが肉体改造だ」 『まさか・・・MRIの時・・・!?』 「正解・・・」 恭介はニヤッと笑い、置いてあった椅子に足を組んで座った 「俺はお前に様々な物を要求した マジックキャリーに始まり指輪やら何やら色々頼んだ お前はどんな要求にも文句も言わずに答えてくれたな お前の大事なものが世界そのものという完全なる確信も持てたよ 俺の肉体改造の件も、お前が納得する理由をこじつければなんとかなると思ってたし実際なんとかなった そんで俺が改造されてる間に、魔法で操った魔族にあの爆弾をセットさせた あのグミ倉庫には誰も入れなかったから誰にばれることもなく お前もたかだかグミしか入っていないだろうとノータッチになった 納得したかい?」 『どうして・・・ どうして!そこまでするの! そこまでの知恵、計画、労力、時間!! 私の顔なんかのためにどうしてそこまでできるの!!』 「なんか!?ふざけんな!! てめえは何もわかっちゃいねえ!! 俺にとってはかなり価値のあるもんなんだよ! どうだ?屈辱的だろ・・? 自分が作り出し、利用しようとしていたたかだかちっぽけな人間に利用され、コケにされ、騙され、大事なもんを壊された・・・ 神が聞いてあきれるねぇ!!」 『・・・ない』 「ん?」 『許さない!!』
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