失くしたもの

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『何を・・・してるのよ・・・?』 「がはぁ・・・ふははは・・・ 最後まで・・・お前の思い通りには・・・ならない・・・!! はは・・・ははは・・・ お前は俺に・・・」 『待ちなさい! それじゃあ!! 私の!!私の!!』 「最後まで・・・コケに・・・ ふふふ・・・ははは・・・」 恭介はゆっくりと後ろに倒れていく 『私の!!』 アイナスは恭介を掴もうと走りよる しかし、その肩に触れようとした瞬間 『うっ!?』 恭介の身体が発火した まるで残った命を燃やすように アイナスはそこで、恭介の身体が凄まじい火力で燃えていく様子を呆然と見ているしかできなかった 『私の・・・この怒りは・・・?』 アイナスは悔いていた 恭介の説明の中でちゃんと気を付けていれば気づけた場所があったのではないか? そもそも、なぜあんな説明に聞き入ってしまったのか? もっと早く殺せば、こんな終わり方をしなかったのではないか? この後悔はアイナスの心に何とも形容しがたいショックを与えた 後悔は先に立たない いかに創造神といえどどうにもならないことがある 『あ・・・』 アイナスはその場に膝をついた アイナスは目の前が真っ暗になっていく、そんな感覚に襲われた 《私は・・・ 目の前が黒く染まってく・・・ 私の白が黒になる・・・ 恭介・・・さっきなんて言ったっけ? あ・・・そうだ・・・思い出した そうか・・・ 随分久しぶりだなぁ・・・ いつぶりだろう・・・これが・・・ 闇だ・・・》
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