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「すいません
今試験中でしてぇ
待ってて頂かないと会えないんですよね・・・」
「そうか、じゃあ待つとしようかな・・・
新しいSランカーを」
ここはギルド12階
特別ランク決定試験受付前
勇者アランが、このかなり不名誉とされる試験でSランクを受ける男がどんなやつなのかを知るためイスに座って待っていた
「なぁ、ここはいつもこんななのかい?」
「何がですかぁ?」
「かなり静かだし
殺風景で誰も人がいないしさ」
「あぁ...はい、そうですね
いつもこんなですねぇ
アラン様も初めてでしょう?
ここに来るのは」
レイルは勇者の前でもなにも変わらない
「そうか
少し設備を増築しようか?
こうやってたまに来る試験者のためにも」
「ほんとですか?
じゃあ、そーですねぇ
ジュース飲めるよーにしてください」
「そんなことでいいならすぐに・・・
おや?来たようだね」
プシュウウウウ
そんな音がして扉が開いた
「あぁ~っ
つ・か・れ・た~!!
終わったぜ、レイル・・・とあんたは誰だ?」
《む!?
なぜこやつがここにおる!?》
(知ってんのか?ナノ)
ナノの不穏な雰囲気を察知して
「ハハハッ
あんた誰、か
初めて言われたなぁ、こっちに来てから
とりあえず、見た感じSランク合格したみたいだね」
「あぁそうなんだが
誰なんだ?馴れ馴れしい」
「あぁ
すまない、俺はアランというんだ」
「アラン・・・アランか
なんかどっかで聞いたことある気がするんだがな」
「その人はアラン様
この国の現国王様で、元勇者の」
「あ~
それでか、聞いたことあると思ってた」
「思ったより驚かないね」
「驚いて欲しかったのか?」
「ふふ、君は面白いね
俺にそんなしゃべり方をする人はそういないんだけどな
Sランクに一発合格の、しかも特決
興味が湧くよ」
「特決ってなんだ?」
「ここの試験のことですよぉ
特別ランク決定試験を略して特決です」
「あー、はいはい
で?そのお偉い勇者がなんのようだ?」
「君がどんな人か知りたかっただけさ
顔を見に来て正解だった、面白かったしね
もう帰るけど、そうだこれを」
そう言うと恭介に一枚のカードを渡した
「ぜひ一度城に来てくれないか?
君に興味が沸いた!
待ってるよ、それは招待状だ!」
そう言い、アランはテレポーターに乗っていった
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