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「茜?」
駐車場に降りて竜くんを待ってるとキーホルダーかなにかのチャラッて音と一緒に自分を呼ぶ声が聞こえた。
「…元太」
「誰か待ってるの?」
竜くんの車の隣が元太の車だったみたいで、隣の車にむかってボタンを押している。
「あ、えーっと…」
なんか答えないとならないのにどうしたらいいか分からなくて、しどろもどろになってしまう。
「お疲れ様」
そこに救世主かのように竜くんがやってくる。
「須坂さんと帰るの?」
元太が不思議そうな顔になる。
「夕凪に付き合ってほしいところがあってな。な?」
にっこり笑ってあたしを見る。
こういうとき咄嗟にちゃんと言えて、竜くんはやっぱり凄いと思う。
あたしなんか焦っちゃってほんとだめだ。
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