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「はぁ...」
夏の暑い日差しの中で、俺、高橋勇樹は、ため息をつきながら、忘れ物を取りに学校へ戻ってきていた。
明日から、俺の好きな人、石井麻衣がいなくなる。
麻衣が転校するのだ。
俺は、この日に告白しようと思っていたのに、勇気を出せず、告白できなかった。
それを、俺はひどく後悔していた。
海に飛び込んで、溺れ死んでしまいたい気分だ。
教室に入り、忘れ物を取り出した後、俺は教室を出ようとした。
その時、俺はゴミ箱に躓き、盛大に転んでしまった。
「痛っ!しかもゴミかかったし...きたねえ...」
俺は、急いでゴミを片付けた。
ゴミを片付けていると、ピンク色の、『勇樹くんへ』と書かれた手紙を見つけた。
「なんだこれ?」
俺は、ゴミを片付けてから、その手紙を読んでみた。
「...え?」
それは、麻衣からの俺に対する告白の手紙だった。
...まさか、両想いだったなんて。
手紙の最後に、電話番号が書いてあったので、俺はすぐに家に帰り、電話をかけた。
今では、俺たちは遠距離恋愛の関係にある。
そして、今でも思い続けていること、それは。
「忘れ物をして本当によかった。」
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