第1章 出会いは一期一会

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    古書との出会いは、一期一会。 子供の頃、よく祖母から聞いた言葉。 古書は出会ったその時をのがしたら二度と手に入らないかもしれない。  翌日、栞はお金を用意して急ぎ古書店へ向った。 だが、定休日なのか店は閉まっていた。次の日も、その次の日も、また次の日も、古書店のシャッターは閉まっていた。 (なんで…なんでいつも閉まってるの?)  いつ開くか分からない古書店の為に、大学への行き帰り、遠回りになるにも関わらずバスに乗り栞は毎日古書店へ通ったのだ。勿論、講義の無い日にも古書店へと足を運んだ。  そして2週間が過ぎた頃。 その日も大学へ向かう前に、栞は諦め半分バスに乗り古書店へと向かった。
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