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そのことで関連を疑われたエステラが事情聴取を受けている、くらいが栞に想像できる精一杯だ。
彼女の身は安全なのか、危険にさらされているのかはまったくわからない。
なんとか知りたい、できれば助けたいのだけど、栞はなんのコネもない日本の会社員なのだから、エステラの消息を調べるすべなど当然持たない。
「これが普通のはずなんだけどな」
気が付くと栞のまわりにはカイト、喬久、エステラ、そして理恵子も行動力と意志の強さを持ち合わせてなんでもやってしまおうとする人たちばかりになっていた。
彼らなら、あるいは。
今はあなたにできることで準備されてはどうですか。
松本に言われた言葉を思いだす。
そうだ、彼らと同じようにする必要はない。
自分に今できること。
それをしっかりやっていこう。
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