1. the mercenary

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【13年前 イギリス ロンドン】  キラキラとかがやく、テムズ川もタワーブリッジもとてもキレイで、ステキだった。  わたしが住んでるウェールズも好きだけど、やっぱりロンドンみたいな都会に来ると、オシャレ女子のわたしとしてはテンション上がる。  ロンドンに来たのはこれで二回目だけど、今日ここに来たのは、パパとママの結婚記念日のお祝いのため。  パパもママも大好きだし、いつかパパとママみたいに幸せになるのがわたしの夢。  でも、その相手はクラスメイトのバリーじゃないし、近所のオリバーでもない。  まだ、好きな人はいないけど、わたしはママよりキレイになって、パパよりステキなカレシ見つけるんだから。  って事、パパのお友達のゲイリーおじちゃんに話したら笑われちゃったけど、パパとママにはヒミツにしてくれるし、何かおみやげ買って帰るつもり。 「理紗。麻理亜。二人とも僕の大切な家族だ」  みんなしてタワーブリッジを眺める中、パパは優しい顔でわたしとママを抱きしめた。 「私も同じよ。祐也も麻理亜も大切な宝物なんだから」  ママもまた優しい笑顔で、わたしの頭をごしごし撫でてくれた。  いつもパパとママが一緒に居てくれたから、イギリスでの暮らしにもすぐ慣れたし、お友達もできた。  神さま。パパとママの子どもにしてくれてホントにありがとう。 「パパ。ママ。わたしも…」  感謝のキモチをパパとママに伝えようとした時。 《ドンッ!》と大きな音がして…………………  目の前がまっくらになった。    
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