1. the mercenary

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「………ここはどこ?」  あれ?  わたしロンドンに居たはずなのに、なんで?  ここ病院みたいだけど、てかパパとママは?  それにカラダのあちこちが痛い。 「…マリア…気が付いたようだな」  とっても不安でたまらない、わたしを落ち着かせるように、ギュッとわたしの手を握ってくれたのはゲイリーおじちゃんだった。  なんで?ばっかりが頭の中を駆けめぐるけど、ちょっとずつ解ってきた事もある。  あの時の《ドンッ!》って大きな音は、バクダンの音で、それでわたしはケガしちゃったって事。  そしてパパもママもケガしちゃって、この病院のどこかに居るって事。  それだけ解ればだいじょうぶだし、怖くない。    それに、今はゲイリーおじちゃんが居てくれるから、泣いちゃダメ。  パパとママが居なくたって、ちゃんとお利口さんにしてたって言われたいから、今まで見た事ない不安な顔を浮かべるゲイリーおじちゃんに、わたしは笑顔を見せる。 「どうしたの?ゲイリーおじちゃん。 わたしはだいじょうぶだし、パパとママもおんなじだよ」 「…………クッ」  そうつぶやいたゲイリーおじちゃんの目から涙がこぼれた。
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