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「………ここはどこ?」
あれ?
わたしロンドンに居たはずなのに、なんで?
ここ病院みたいだけど、てかパパとママは?
それにカラダのあちこちが痛い。
「…マリア…気が付いたようだな」
とっても不安でたまらない、わたしを落ち着かせるように、ギュッとわたしの手を握ってくれたのはゲイリーおじちゃんだった。
なんで?ばっかりが頭の中を駆けめぐるけど、ちょっとずつ解ってきた事もある。
あの時の《ドンッ!》って大きな音は、バクダンの音で、それでわたしはケガしちゃったって事。
そしてパパもママもケガしちゃって、この病院のどこかに居るって事。
それだけ解ればだいじょうぶだし、怖くない。
それに、今はゲイリーおじちゃんが居てくれるから、泣いちゃダメ。
パパとママが居なくたって、ちゃんとお利口さんにしてたって言われたいから、今まで見た事ない不安な顔を浮かべるゲイリーおじちゃんに、わたしは笑顔を見せる。
「どうしたの?ゲイリーおじちゃん。
わたしはだいじょうぶだし、パパとママもおんなじだよ」
「…………クッ」
そうつぶやいたゲイリーおじちゃんの目から涙がこぼれた。
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