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細い路地をすり抜け、大通りに出て右折。
この路地に入って行くのは目的のある奴だけ…
大通りは少し行けば百貨店も並ぶ人通りの多い道、
外人も多くて他人に紛れ込むには丁度いい。
5分も歩かない内に俺の働く店のあるビルに着く、
いたって普通の商業用のビル。
に、見せかけの店
入り口までは4階までエレベーターに乗る。
2台並んだエレベーターの右側、
左には鏡が着いていて、見たくないものも見えてしまう…
汚い服、高価そうなバック、薬指の指輪…
見たくないものは見ない主義。
俺に言える事は、
こんな仕事が嫌いじゃないって事。
「お疲れ様です」
「お疲れ様です、もう上がって良いですか?」
入り口のカウンターの中にはクリーニングに出した綺麗なスーツを着た店員…
多分、妻子持ち。
パソコンのキーボードを確認しながら笑顔を絶やさない。
落ち着いた照明に眠気を誘われながら奥の個室へ進む…
個室の入り口に屈んではいれば、漫画喫茶のような作りになって居る。
一台のパソコンと小さなテーブル、小さな棚。
ソファの部屋と座敷が有る、俺は大体座敷にしてもらってそこに転がって待ち時間を潰す。
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