blue

1/1
前へ
/1ページ
次へ

blue

「ねえ、貝殻!ほら、見て~!」 嬉しそうに砂浜でクルクル回る彼女を俺は見た。 コバルトブルーの海と、サファイアブルーの空。 地平線を境に少しだけ色が変わる。 ブルー色の種類は何十、何百あると聞いた事がある。 俺は彼女から一瞬目を逸らすと空を見上げた。 雲一つない空と見渡す限りの海。 このキレイな場所。 そして少し切ない場所。 そして誰よりも愛しい君。 君の笑顔を守り続けたい。 この青に誓うよ…。 blue…。 「ねえ。あたし、幸せだよ。」 ふいにかけられたその言葉に、俺は彼女を力いっぱい抱きしめた。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加