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「お昼にしよう」
大介のぶんの食料を渡してやり、ホームのベンチに並んで座る。
「おじさん、固くて空かない。あけて。」
非力な大介に代わり、ペットボトルの蓋を空けてやる。
そうか、まだペットボトルの蓋さえ空けられないほど小さいのか。
自分の顔よりも2周りくらい大きなメロンパンにパクつく大介を見て、しみじみと大介の小ささに感じ入った。
あれ?そう言えば。
―ふと疑問が沸いた。そういえば、大介はどこから来たんだ?
「大介。おばさんの家からここまではどうやって来たんだ?」
「おばさんの家の前を走っているバスに乗ってきて、この駅が最後だったの。」
ケロリとした顔で大介が言う。
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