第二話 異変

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次に気付いた時は、県外のある除霊・浄霊専門の道場とやらだった。 私は布団に寝かされていて、 柔道の道着のようなものを着た初老の「老賢者」を思わせる男性。 5.6人の若い男性に囲まれていた。 少し離れたところで、 古くからの友人が心配そうに見守っていた。 「もう、大丈夫だ。しっかりこっちの世界に魂戻したからな。 危ないところだった。もう少しで、あの世に連れていかれる所だった」 賢者はそう言って笑った。 見解によると、黒い影、大蛇は店長と奥様の嫉妬心が重なったのと、 それに取り憑かれた事により、 私は無意識に呪詛のような契約を交わした状態により、 無数の未成仏霊が引寄せられて来ていた、 無数の骸骨はその象徴だったらしい。 一種の、生霊死霊無差別に引き寄せる ブラックホール状態になっていたそうだ。 全く記憶にない一週間、友達がたまたま電話をした際、 あまりに私の声が通常と違い、不気味だったので心配して 職場に様子を見に来てくれたそうだ。 そこで、明らかに異常な私の姿を見兼ねて、 その道場に予約を入れ、その前日は自分の家に泊めて 車で連れていってくれたらしい。 非常に有り難い事だ。 その日の内に 「この間は御免」 と彼から連絡があり、仲直りした。 生霊、亡霊。本当にそんな事あるんだ! そしてそれを払い清める事を生業にされている方も。 帰りに友達の車から見た空は、ヤケに青くて美しく見えた。
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