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次に、改めて地下鉄会社に残された防犯カメラ映像をチェックする。
修司が容疑者になったのは、この日営業で弁天寺駅を一旦途中下車していた彼が、この電車に再び弁天寺駅から乗車して、八幡台駅まで被害者と車両で二人きりだったからだ。
確かに映像を見ると、証言通り修司が弁天寺駅から乗り込んでいる映像が映っている。
ただこの防犯カメラには、音声が入っていない映像だけのものだった。これだと各々の証言がこの映像通り合っていたかの確認が取れない。
そしてこの時、修司が弁天寺駅から乗り込むのと入れ替えに、修司と服装のよく似た男が一人、弁天寺駅で降りていた。
修司が乗り込む前は、被害者男性とこの車両で二人きりだったのは、この男だった事になる。
手には盗まれたカバンにソックリな物が映っていた。
警察は被害者の「弁天寺駅の地点では荷物は有った」という証言だけで、弁天寺駅から乗車した修司を犯人にしたてあげた。
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