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だから先ほどのアナウンスは、本来次の駅でするべきアナウンスだった。
このままだと同じ駅名のアナウンスを、2回続けて車掌はする事になるが、この車掌はちゃんと謝って、先程の間違いを訂正をした後にするのか?
学生たちも車掌の動向に固唾を飲んだ。すると…
「次も~、谷山駅~、次も~、谷山駅~」
とアナウンスされたのである。
何とも言えない開き直り、秀逸な力業でのアナウンスに、学生だけでなくズーっとこの車両にいた乗客みんなの大爆笑が巻き起こった。
映像を見ていた日高も、同じくツボに嵌ってしまい、腹がよじれる程大笑いをしていた。
「あーははははは!何だこの車掌!とぼけてるな~」
と、大笑いした後、車掌さんといってもやっぱり人間なんだ。誰だって間違いをするよな。ましてやそれが新人だったりしたら、間違いも多いんだろ…う…な?
そう考えた時に、日高の頭に何かが閃いたようだった。
(待てよ? このシチュエーション何処かで既聴感が有るかも知れない… そういえば今回の案件の車掌さんも、修司さんの証言で、“たどたどしいアナウンスだった”と言っていた。もしかすると…)
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