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生徒会長の挨拶が終わったあとは、新入生誓いの言葉なので、私たちはまだ立ったままです。
新入生……私と同級生……どんな人が出るのだろう。
きっと、私なんかより輝いているに違いない。
その新入生は、なんと会長の妹さんのようで、クラスは1年3組、名前は弥生やよいさん、と言うそうです。
やよいさんも、お姉様に負けない活発そうな雰囲気(わかなちゃんと近い系統かもしれません)と、どこかお姉様譲りの整った顔立ちでした。
ふと隣のわかなちゃんが気になったので、右隣に首をちらっと振ってみました。
すると……わかなちゃんは小声で、こう呟いていたのです。
「(ねぇ、かずね、この子、私とおんなじ中学だったんだ。)」
―すごい真実を知ってしまいました!
「(そうだったのですか……じゃあ、葉月、会長とも知り合いだったの?)」
「(一度だけ……でも初対面の印象はなかなかどこに居るか分かんない影の薄い方だった……のは内緒だぞ)」
「(わかった……うふふ)」
「(おい笑うな聞こえるぞ)」
「(ごめんなさい)」
……葉月会長にそんな一面があるとは。
というか、わかなちゃんと会長が面識あったとは、私、会長さんとお話ができるかもなので、少しだけ気持ちが楽になりました。
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