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彼のみんなから見えない部分は、動物に例えるとそう猫みたいだった。
彼は最初に言った通り私を好きになることはなかったし、深夜に突然連絡して呼び出されたり、やっぱり来ないでと言われたり、そしてなにより絶対にキスはしてこなかった。
自分で言うのも変だけどある程度の顔面スキルは持ってると思ってた。表通りをあるけば変で危なさげなディレクターと名乗る人の名刺を貰ったり、ランチ奢るからお喋りしようと言われたりしてたからもしかして、私の方に流れてくれるんじゃないかと期待もした。
実際にはそんな夢のようなことは起こらなくて、ただただ叶わない夢を見続けていただけだ。それはとても悲しくてでも幸せだった。
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