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ノアと皇太子の後ろからは、私のSPと言っていた4人も部屋に入ってきた。
食事をする時にまで着いてくるのは初めてで、広い部屋だが、4人とも大きな体なので、圧迫感がある。
それに、物々しい雰囲気で、マリンや近くにいるメイド達はソワソワしていた。
「トマス殿下、急にカムール宮殿まで足を運んで頂いてご迷惑をお掛け致しております。お食事も質素な物で申し訳ございません」
ノアがトマス王子へ謝っている。
アネ皇太子はマリンを呼び、耳元で何か話していた。
「こちらこそ、皇太子殿下にカムール宮殿への出入りを許して頂き、大変嬉しく思っております。」
トマス王子は椅子から立ち上り、皇太子へ深くお辞儀をする。
それを見て、皇太子はキョトンとしていた。
マリンと話の途中だったのと、トマス王子が少し早口だったので皇太子は聞き取れなかったのだとマリンがすぐに気付いて、エルド王国語でトマス王子が言った事を皇太子へ伝えているようだった。
マリンの話を聞いた皇太子は、うなずいてトマス王子へ
「迷惑をかけた。すまない」
と、謝った。
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