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「あの、どうしてニホンが沈まなきゃならないんです。僕は昨日までそこにいたんですよ?」
『ニホンだけではありません。氷河を解かすほどの異常気象。地形を変えるほどの激しい天変地異。更には人間同士の争いが続き、大地は全て海に沈んだのです。それにより多くの人類が死に絶え、僅かに生き残った人類が我々のように浮島を作り生活をしています』
はあ? そんなアルマゲドン的な事が一日で起こったっていうの?
そうか。ここは外部との交流が無い隔離された孤島なんだ。だから世間とズレたことを言ってるんだ。その割には高性能な翻訳機があるのが謎だけど。
空いた口が塞がらない僕に、長老は壁にかかっていた絵を指差した。
『あれが、世界の現状です』
その地図を見て今度は僕が怪訝そうに顔をしかめた。
標高の高い山脈が残っているだけで、ニホンどころか世界中の国の殆どが青く塗り潰されている。もはや地図と言うか海図に近い。こんなの見せられても反応に困るんだけど。
ん? この、右下の数字は? 1、2、0、1、7……。
『まさか』とは思うも僕は一応確認してみることにした。
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