甘い蜜と午後3時

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俺は目的地を伝えて、どうやったら行きやすいのか尋ねた。 「あー、あそこは結構遠いよ!歩きは無理だね」 癖のある英語で返される。 「バスとか出てないの?」 聞き取れないくらいじゃないから、気にせず会話を続ける。 「バスなんか出てないよ!途中で入れなくなるんだ、地元の奴らも入れないんだ、中で働いてる奴くらいしか入れない」 「はぁ~?マジで?」 「そりゃそうさ、だって高級リゾート地だからな!」 「へー、警備上の都合ってやつかな。初めて来たから全然知らなかったよ」 「そうかい!ようこそ、来てくれてありがとう!あんたはそんなに金持ちに見えないけど、何の用だ?」 失礼な奴だなこの野郎。まぁいかにも外国って感じがしていいけど。 「呼び出されたんだよ、昔の知り合いにね」 その通りなんだけど、適当に答える。 「知り合い? 随分景気のいい知り合いがいるんだな!」 「まーね」 ホントに景気のいい知り合いなんだよ。 まさかまた会うことになろうとは思いもしなかったけど。
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