甘い蜜と午後3時

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かと言って部屋の中は真っ暗かといえばそんなわけなくて、でっかいぼんぼりみたいな柔らかいオレンジ色の照明がいくつか灯されて、ムーディーで寝付きの良さそうな雰囲気になっていた。 転ぶようにベッドに横になる。俺と彼が乗っても全然余裕がある。 ふかふかだけど程よく固いベッド。寝心地よさそう。これならちゃんと寝られるかもしれない。 少し体を起こすと、抱き寄せてきた。 「うん、そうだ、この匂い」 「匂い?」 「俺好みの体臭」 「変わってるなぁ」 くんくんと嗅がれる。犬じゃねぇんだからってツッコんだけど、効果なし。 こっちは加齢臭とか気にしたくなる年齢なんですけど。 「匂いが合う相手っていうのは、相性いいって言うだろ」 彼は得意げに言う。 「そっちでもそう言うんだ。日本でもそう言うよ」 「じゃあ世界共通なのかもしれないな」 「でも俺があんたの匂いが好きかどうかはわからない」 「ああそうか……なら好きにさせてやろう」 実は嫌いじゃないんだ、こいつの匂い。敢えて言わないよ。 自然と舌を絡ませるようなキスを交わす。ゆっくりと体を横たえる。 首に腕を絡めると、丁寧に俺の内股に触れて、そのままパンツの隙間から息子に触れてくる。 「もう反応してんのか」 低い声で笑われた。今までの人生で一番気持ちいいセックスをした男のことを、体が忘れるわけがない。
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