甘い蜜と午後3時

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「あー!そうだった!ごめん、よろしく頼むわ」 ガチで忘れてた。ごめんな後輩。 彼は得意そうに笑いながら頷いた。 「デザインはすでに考えてあるんだ、あとは作るだけ。材料も揃ってるしな!」 「へぇー、いつの間にそんな」 しかも材料揃ってるっていうのは。 「まさか宝石とか使うわけじゃないよな?」 笑いながら冗談ぽく尋ねた。大学生のガキに、しかもあのアホに宝石なんて贅沢すぎだ。 彼は得意げなままだった。 「そりゃあ一級品の宝石ばっかりだぜ、安心しな!」 「はぁっ?」 冗談じゃすまなかった。 「いやいや、だってまだ20歳そこそこのガキなんだぜ、贅沢だよ」 「歳なんて関係ねぇさ、恩人にはそれなりの礼をするのが当たり前だろ」 「そりゃそうだけど」 いいのかなぁ、ホントに世間知らずのガキなのに。そこら辺の砂利とかで全然いいのに。 彼はどこからかタブレットを持ってきて、俺に見せた。ネックレスのイラストが書いてある。 丸くてカラフルな玉がいくつもついた葡萄みたいな形の宝石を、ガラスみたいなもので丸く包み込んだデザインだった。 「こんな感じにしようと思ってる」 と、得意げに笑った。
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