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最終ノ章 〔野に放たれた野獣〕
カニス・ウエイ=ルナティクス
(獣化ver )
「ダレカヲコロシタイ!
ダレカヲ…!」
(街に向かうカニスだったが
すでに夜明けを迎えていた…
双頭の狂犬の動きは鈍りふらふらとした
足取りで茂みの中に堕ちる野獣…)
ん…んん…まぶしい…はっ!?
僕は飛び起きた
な、ななな…なんだ
ここはどこなんだ!?
僕は何故茂みの中にいるんだ…!
しかも、拘束着がボロボロじゃないか…
僕は起き上がって辺りを見回す
僕が覚えてるのはあの個室で
自分の頭が割れた所までだ…
僕はどうしてアイツが
出てくるようになったのか思い出す…
そうだ…小さい頃、変な獣に
首を2回噛まれた事があった
そう…そこから僕の
記憶が飛ぶようになったんだ…
僕は辺りを見回しながら立ち上がった
とにかく…どこか、誰もいない所にいかなくては…
僕はもうアイツに誰も殺させたくない
この格好は目立つし…
人通りのないところを通っていこう
僕はどこだか分からない山のなかを
無計画に進み始めた
とにかく人がいない所にいきたい…
そしてひっそりとくらすんだ
アイツが出てくる満月の夜は
前もって鎖で自分を縛ればいい…
僕はひたすら山の中を進み
立ち入り禁止の洞窟内に入った。
〔完〕
双頭の野獣と青年の末路
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