それぞれの朝

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「お早う!朝ご飯出来てるわよー!」 「おはよう…ありがとう」 身支度を済ませ、リビングに降りていくと黒髪ロングの美女が笑顔で朝食をとるように促す 笠原 加奈子(カサハラ カナコ) 仕事も家事も恋愛も完璧に、高レベルにこなす自慢の姉ちゃんだ 25歳、彼氏と熱愛中 …歳が離れているためちょっと俺が甘やかされてる感がある…だからか、姉ちゃんはあくまで自慢の姉ちゃんでコンプレックスとかは無い 彼氏さん…というかもうすぐ義兄になる人と3人で夕食をとることも多い 両親はどうしたか? 親父はスペインのマドリードに長期出張中だ 親父ラブ!!!な母さんは付いていきました。はい。 彼氏さんが彼氏さんのままなのは、挙式や入籍は2人が帰国してからだからだ とまあ、家はこんな感じ 俺には俺の大切な人達が居て、独自のコミュニティーがちゃんとあり趣味もある …………………ただ、高校では多分“脇役”をやることになる この“脇役”ってのが気に食わない、頭にくる 別にモテモテになりたいとか、イケメンになりたいとかそういうことじゃない どうせならモブで居たいのに“あいつ”がそれを許さない…はぁ まあ…あと3年の辛抱だと自分に言い聞かせる。進学先は色々別れるだろうし、就職も全く視野に無い訳じゃない…そうなりゃ自然と疎遠になれるからな 今の時代、学歴なんか刺身のツマだしね…早く経済的に自立したい欲求も強い さて、姉ちゃんに挨拶して出発
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