片隅

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 数秒後、あるいは数分後か。唐突に聞こえた声に振り向いた。女性の三人連れ。OLか女子大生のようだ。飲んだ後のようで陽気な声が聞こえる。  と、そちらに目を向けたのはほんの一瞬だけだったが、戻した視線の先に黒猫の姿はなくなっていた。  そして今日も地下鉄に乗っている。改札を抜け、最後方の車両の一番端っこに座り、地下鉄の穏やかな揺れを感じながら、どこからか猫の鳴き声が聞こえた気がした。
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