0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
「だっ、誰!?」
驚いて声の方を向くと、いつの間にか見知らぬ男性が私の隣に
座っていた。
「『暗闇の世界』なんて駅はありませんから」
その男性はニッコリと微笑んだ。
「僕は、…いや地下鉄は目的地の最寄駅まで乗客を運ぶのが仕事なのです」
私は不貞腐れた。
「そんなこと、分かってます」
「暗いトンネルを通っても、目的という未来に向かって走っているのです」
(この人、宗教の勧誘でもしてるのかしら?)
最初のコメントを投稿しよう!