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「だからどうだってんだ?走ってる車にどうする事も出来ないだろう」
すると信じられないことに、後方のジャガーの助手席の窓から身体を半分出したサングラスの男が、こっちに銃を構えていた。
「嘘だろ?いくら大事な娘の誘拐を防ぐにしても、強引すぎるだろ」
するとキュンと何かがボディの塗装を掠めて行った後、パンッと銃声が反響した。
「撃って来やがったぞ」
「それくらいやるかもよ。彼らは私の命なんてどうでもいいんだから。誘拐されるより、死体にした方がマシなのよ。だってパパにはなんとでも言えるもん」
「くそ、舐めやがってええ」
俺は久しぶりにマセラティのアクセルをベタ踏みした。重力加速度をまともに受けて、流石に顔面が引きつった。
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