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仕方ない
ごめんね、おばあちゃん
すぐ戻ってくるから
少しの間待ってて
僕は走り出し、彼女のあとを追いかける
中は暗かったけど、僕は耳も鼻も良い
そうだ、なんてことはないはずなんだ
でもおかしい
かなり早く走っているのになかなか
追いつけない
それに、この階段はどこまで
続いているのだろう
そんなことを考えていると
鼻に少し風の流れを感じた
やがてぼんやりと明かりが見えてきて
とても広い場所に出た...ここは、どこ?
大きい建物が扉を開けて待っている
彼女はどこへ行ったのだろうか?
外から見てもよくわからない
思いきって入ってみることにした
中はとても明るい
だけど遠く目を凝らしてみても姿は
見つけられない
その時だった
...プルルルルルルル...
ふいに鳴りだすとても大きい音
えっ?
...プシュー...
そして重く閉まる扉
なに?
慌てて僕は扉に駆け寄る
何をするの? お願いだからここから
出して
...ガタン...ゴトン...
地面が動いているの? どうして?
怖い
僕はもうここから一歩も動けない
早くおばあちゃんのところに戻らなくちゃ
いけないのに
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