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「やっと戻ってきた!
遅かったね!
で、なんだったの?」
「なんだったの?なんだったの?
話さないなんてなしよ!」
「美春、玲香、ちょっと落ち着いて」
ハイテンションな2人を歩美が落ち着かせる
これが私達のいつものパターン
でも、いつもと違うのは、
私の反応がないということ
3人の会話をよそに
1人座席に座り窓の外を眺めていた
「環那?
大丈夫?」
どこか違うと感じ取った3人が心配そうに
私に問いかける
「………うん………」
私は大きく深呼吸をし、口を開いた
「あいつ、彼女できたんだって
その写真を見せたくて、わざわざ、私のこと呼んだみたい」
「うそでしょ……………」
「てっきり、環那が好きだったんだとばっかり………」
玲香が驚きを隠せないといった表情をしている
私だって正直そう思ってた
心のどっかで、颯は私のことを好きなんだって
だから、大丈夫だって
だけど、それは、私の勝手な思い込みだった
いくら、ご近所だって、
いくら、腐れ縁だって
いくら、ずっと一緒に過ごしてきたって
颯の心は颯のものなんだ
いくら、私がそうだと思っていても………
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