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「あんたっていっつもそう! 迷惑なの! わかる?! 私なんか構わなくたっていつも可愛い女の子がいるじゃない! 何? 憐れみのつもり?! 」
「何で心配しちゃいけねぇんだよ?! 俺何かしたかよ?! 」
はいはぁい♪ ヴァーバラじゃわかりにくいのでぇ、マリーが解説しちゃうよ~。
自分に自信がない女の子ってぇ、意外と付け焼き刃で達観しやすいんだよねぇ。奈緒子チャンは尚更かなぁ? 元々奥手な女の子ってぇ、身近な人を好きになりやすいだけどぉ、モテ男じゃ無理もないよねぇ。……でもねぇ? きっと奈緒子チャンはぁ、うふふ。
「知らないわよ! もう止めて! 」
頭を抱えてうずくまる。
「……他の女がどうと関係ねぇ! 俺は! おまえが好きなんだよ! 」
きゃー! 今からマリーの大好きターンだよ! がんばれぇ! 宮藤くーん!
「な……。そ、それは幼馴染みだから、でしょ! 高校生にもなって子どもっぽいことやめてよね! 恥ずかしい! 」
勢いで立ち上がる。
「女より男がガキっぽいのはわかる! だけど、俺は本気でおまえが好きなんだよ! ずっとおまえだけが好きなんだよ! 」
「な……に言ってるの? バカじゃないの。私なんか地味だし、愛想ないし……」
気弱になり、顔を反らしながら壁に下がる奈緒子の肩を優しく、しかししっかり掴む。
「……んなこと知ってる。ちびんときからずっと一緒にいるんだから」
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