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二人がやってきたのは、お洒落なお店が立ち並ぶ繁華街。マリーはそのひとつ、ブティックに奈緒子を誘(いざな)う。
「マ、マリー? 」
高校生が入るには高級感のあるお店。
「いらっしゃいませ」
マリーは気にも止めずに奥へと進む。足を止めたのは、淡い色合いのエリア。サテン生地にシースルー、シースルーに描かれた涼やかなピンクの花柄のワンピースを手に取る。ノースリーブのため、近くのエリアにある、白のレースカーディガンを手に取って合わせる。
「うん♪ 奈緒子チャンはこれが似合う~☆ これ試着してきてねぇ! 」
奈緒子に服とともに、笑顔のままで試着室に押し込める。
「待って! 私、こんな可愛い服似合わない! あっ……」
抗議するが、マリーの笑顔は崩れない。ローファを脱ぐ間もなく段差に足を取られ、試着室に尻餅をつく。
「たっ……! 」
そんな奈緒子に覆い被さるようにマリーが膝をつき、間近に迫る。
「……ねぇ、奈緒子チャン? 世界で一番可愛いのはマリーだけど、そんなマリーは奈緒子チャンを可愛いと思う。マリーの言うことは絶対だよ? 否定なんて認めないから」
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